2008年5月23日

名張へ

                          鏡面の池

                         ドリームツリーまで

                        どこかで見た?


「藝」という字は植物が育つといういう意味がある。らしい。

昨日は、版画の長岡先生の個展を観に三重の名張に行った。
長岡先生は銅版画の先生で、銅版のマイスターの資格を持ってらっしゃる尊敬に値する人物。大学院の頃はほとんど話をしなかったが、修了に際し、お礼とお別れを言いに行ったら、わたしの堅物な性格を受け止めてくださって、わたしは号泣してしまった。売り物のツルを巻いた植物を可愛そうだといってほどいてやる、といえば長岡先生の人柄が想像できるだろうか?その先生から感激することに、DMが届く。やさしさが一気に染み渡る。

名張の堤側庵は、何年か前にも長岡先生の個展で行ったことがある。車で行く途中、台風だったか、あまりの強雨に煽られて土砂降りの道でレンタカーを運転していたわたしは脱輪した。4人乗りのヴィッツは、ホイールを飛ばし、片足を溝にはめた状態。そこをずぶ濡れになりながら、通行途中のおじさんと学生3人で押し上げる・・・このことが原因で運転がトラウマになったことは言うまでもない。

前回にも増して、先生の何か(ここではあえてそう呼ぶ)に対する熱いものは作品から受けてとめる。けれど、それは静か。「藝」を見させていただいた。と、同時に自分がまだまだだということも受けて取れる・・・。いつも思うことだが、藝術に限らず、人が何かに打ち込むという姿勢は、決して簡単な言葉では片付けられない。そこに情や念が隠されていて、わたしはそれに触れることができたとき、本当に感動する。


帰りに室生寺の近くの芸術の森に行った。
http://www.city.uda.nara.jp/sanzyoukouen/index.html
拝観時間が過ぎているのに快く見せてくださった。池の上に立つ作品が美しい。


こころとからだ、ひとつになるじかん。