2009年3月8日

学校では教えてくれない

                    イエローラズベリー

                        新芽

                   チューリップに霞草に雛罌粟

                 ベルガモット

                   ムスカリ

                   アネモネ

                  マシュウマロウ

                 カロライナジャスミン

                   ハゴロモジャスミン

                   スペアミント

                     マーガレット


隠居部屋にいないとき、いつも温床にいたのは、洒落た爺だった。温室に珈琲を持って入り、植物を見ながら一服していた姿が懐かしい。モーニングについてくる厚切りのパンを珈琲に浸して食べると美味しいことや、写実的な絵を教えてくれたのも爺だった。
父親は、農家の出なので、牛の乳の搾り方や稲の借り方を話してくれた。夏には川へ沢蟹を二人で取りに行き、山に入れば、「これが美味い」と名前も知らない木の実を食べた。一番驚いたのは、イタリアで買った土産の豆をまさか食べずに植えて、収穫していたこと。
爺と父親で2坪ほどの鶏小屋を潰して子ども部屋を作ってくれた。E.T.の人形がその部屋に転がっていたことを覚えている。
そんな環境で育ったので、怒られるときは、裏の山に括り付けるか線香の火を背中に押し当てる「やいと」と言うとんでもないお仕置き。大泣きする子どもの声を近所の人は幾度と無く聞いたことだろう。

庭のイエローラズベリーの根元に新芽が出ていた。枯れたと思っていたからうれしい。マーガレットもジャスミンも先端につぼみをつけている。秋に植えた球根はもっともっと大きくなる。
自分に影響を与えたことは、小さい頃のどうしようもなく些細な、日常の