2008年11月13日

曽爾高原









              地ビールと鹿肉

                    夕食


月明かり。
昔は電燈も無かったので、夜道は本当に怖かったろう。そんな時代だったから、ただの岩を化け物と勘違いして。
今日は月明かりのした帰路に着く。

小さい頃から家の中で遊べない子だった。地図を作って探検したり、キウイの木によじ登って楽器の演奏の真似事をしたり。お八つはもぎたてのいちぢくや野いちご。家に飼ってたキジが逃げたと爺さんが鳥を追いかけて原っぱを抜けて汽車を止めたのは映画になるほど面白い事件だった。逃げたのはキジだけではない。犬もウサギも鶏もみんな逃亡を図った。
時間とともに失われつつある風景。田舎の都会カブレほど見っとも無いものは無く、自分が育った場所はどこかにいってしまったような気がする。

奈良の奥地ではまだまだ自然が色濃く残る。なんだか懐かしく、気持ちも落ち着く。
曽爾村は、ススキの原っぱで有名。広大な土地に無限に広がるススキ。ちょうど見頃を向かえる。夕日に間に合ってギリギリセーフ。
あたり一面のススキ野原。西に沈む夕日。きれいなグラデーション。
人間の存在が滑稽に思える。この環境をすばらしいと言いながら、破壊しようとする。政治家達のセンスの悪さ。金が欲しいなら、1億や2億くれてやる。だから何十億もかけて環境を破壊するのはやめてくれ!