2010年6月11日

大きな存在





数年前から気になっていた木更津の保育園のドキュメンタリー映画を購入した。
内容は、年中組が小学に上がるまで里山でどのように成長するかを追いかけている。ETVでも特集され注目を集めている保育園だ。
自分も経てきた経路なのだが、4歳児の思考は大人顔負けである。宮崎駿がポニョを制作する際、4歳児で十分主役がはれると思ったそうだ。
感情をあらわにしながら社会性や危機感を身につけ奮闘する姿は面白いが、鑑賞する側の目線が子どもへと移行すると、なんとも切ない映像かもしれない。
「おとな」の存在は、彼らより長く生きた生き字引。物事を多角的にとらえる事で様々なことが見え、子どもはそのことを背中から学び取る。少子化が懸念される昨今、経済不安の影響かずいぶんと一人っ子の子供が増えた。でも、たくさんの人間と触れ合うことでの学びは大きい。そして、虫や草木の遊びの中で巡る命を実感するのだと思う。

もうひとつ。教育本として、ブルーノムナーリの本も買いあさる。世界的に有名なデザイナーであるが、本の内容は、アカデミックでありアーティスティックである。いろんなアイデアが詰まっている。まるで教科書というべき本だ。

人間は時として、自分だけでは成長できない。他人の力が必要である。多感な時期に、どんな人と出会うかは運命といって片付けてしまうほど、世間はつまらないものではない。だが、自分もまた、影響を与えるものの存在ということを忘れないように。