2011年2月2日

ハッタリでもなく過小評価でもなく



大藤 千枚漬け


このところ曜日の感覚が無く、向こう2、3日の予定でしか動けていない。
月曜は久々に藤井寺デイで、元気モリモリなおば様方に圧倒されてまいりました。その日の夜、学生からポートフォリオのデッサンページの校正を行う。
今まで学生には、結果よりもアプローチを大切にとやってきたが、ポートフォリオは違う。結果を最大限に絞り出し、ハッタリでもなく過小評価でもない自分をアピールしなければならない。しかし、少し考えてみて欲しい。静物デッサンでトリミングすることや石膏デッサンで納まりよく構図をとることは、デザインの基礎的な能力に繋がらないだろうか。完成イメージを思い描きながら質感や空間に迫っていく過程はモノ作りの核心ではないだろうか。基礎は重要である。好きで始めたことならば、嫌いになるまでやりつくすべきである。もちろん、本当に嫌になったら潮時であるが。本当はもっとやりたいことはあるが、入学と同時に就職のことを考えなければならない彼らには試行錯誤の時間が短すぎる。だからこそ、一つ一つの区切りの場面でしぶとく喰らいついてきて欲しい。
結局のところ、パソコンはツールでしかないし、使う側の人間の能力をもっと鍛えるべきである、と言うと少々が語弊があるが、結果ばかり求める現代に人の心を動かす力はあるのかと問いたい。
とにかく、名のある多くの作家を脅かす作品を作って下さい。
こちらも君らには負けぬようなものを作り続けますので。